オニノヤガラ(鬼矢柄) ラン科

7月1日・A-3区整理伐の作業中に見つけました。

何年もかかって厚く積もった落葉の層を突き破り、ニョキッと立っています。葉緑素を持たない腐生植物。葉は退化していてその上部に「ひょっとこ」をと思わせる花を沢山つけています。

地下にじゃがいもの様な根茎があり、その中にナラタケの菌糸を取り込んで栄養にしている。この養分をエネルギーとして生長し、花を咲かせるが翌年以降はしばらく花を付けない。種子は微粉末状で風散布している。

根茎を乾燥させたものは天麻と呼ばれる貴重な漢方薬になります。日本産の物は商品として出荷されていない様で、中国では人工栽培が可能になり栽培品の生産が増加している様です。

写真/文・西野(澄)